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【福祉学科 授業紹介】「福祉健康科学入門」 第9回 学校教育における福祉的側面

2022/06/21福祉学科

広い視野から福祉分野を考察することができる力を養う科目である「福祉健康科学入門」を構成する授業として行いました。

授業目標を、学校での日々の教育活動において福祉の学びの貢献度は高いことに気づくこととしました。

授業では、まず初めに次の2冊の書物の記述内容から、教育の概念及び福祉の理念に触れました。
  1「民主主義と教育」(J.デューイ 著) 2「福祉の思想」(糸賀一雄 著)」
1は約100年前に書かれたものです。教育の必要性や学校の機能など、現在の学校教育でもその思想は十分反映されているものです。
2は約50年前に書かれたものです。福祉が目指すこと、あるいは、福祉分野の仕事の本質についての言葉は1と同様、現在でも重要なものです。

続いて、OECD(経済協力開発機構)発行「OECD Future of Education and Skills 2030 Conceptual learning framework-LEARNING COMPASS 2030」の記述から、これからの教育では、社会全体のwell-beingを共通ゴールとすることが期待されることを確認しました。

このように、教育と福祉に関する考え方を歴史的に振り返った後、現在そしてこれからの両者の関連性を考えました。

そして、現在、学校現場で福祉の考え方や実践がどのように具現化されているかということを、行政的立場、日々学びを重ねている児童や生徒、日々実践を重ねている現場の教師の立場から、教育資料や新聞記事などを利用して、具体例を提示して概観しました。また、学校の授業で用いられている英語教科書では、共感・支援・他者への感受性・他者に対する尊敬等のテーマが扱われたり、このようなテーマで設定された言語活動を経験することができるように工夫されていることを示すことによって、教育と福祉の共通性に触れました。

まとめとして、学校での日々の教育活動それ自体の中で、一人一人を大切にする教育が展開されていることを強調しました。

これからも、学生が福祉分野における専門性を高めながら、より一層幅広く成長していくことを期待します。
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