学科ニュース

【福祉学科 授業紹介】「ペットと人間福祉学」

2023/06/22福祉学科
本学の福祉学科には、他の福祉系大学では開講されていない珍しい科目がたくさんあります。

「ペットと人間福祉学」もその一つです。新入生達は、「盲導犬のこと?」「どうして社会福祉専門職になりたいと思っている私がペットのことを学ばなければいけないの?」という気持ちで最初の授業に参加しているようです。

この授業では、今や子どもの数より多いといわれているペットは多くは家族の一員ですが、その裏で様々な社会問題が生じており、社会福祉士・介護福祉士はその問題に大きく関係することになることをまず学びます。

例えば、一人暮らしの高齢者が急な入院になったときや急逝されたとき、残されたペットは誰が保護し、その後の飼育をするのか。支援に関わった社会福祉専門職はその場で立ち往生します。
多頭飼育崩壊は、それを引き起こしている人の中には知的な障害や精神的な障害がある人や孤立という問題が潜んでいる人の問題でもあるため、動物愛護センターや愛護団体だけでは解決できず、社会福祉専門職と連携したいといわれるのですが、多くの社会福祉専門職は動物愛護に関心も知識もありません。

基本的な学びを終えた学生達は、ペットや動物のことを自分ごとと考えるようになり、関心のあるテーマについて各自が調べて、パワーポイントにまとめて発表します。
今年度2回に分けて行った発表会の各テーマの選択は以下の通りでした。動物愛護3人、保護犬や保護猫4人、動物福祉4人、動物行政1人、ペット・ロス3人、多頭飼育崩壊7人。
アメリカやドイツの動物愛護先進国について調べて発表した人や、うさぎの飼育(学校のうさぎ飼育問題も含めて)について詳しく調べて発表した人の報告は、皆が感心するものでした。

自分の家のペットを通して動物愛護や動物福祉について考えるようになった授業担当者の私は、保護犬3頭との暮らしが10年になります。(中司登志美)

中司の授業風景


学生の発表「ドイツやアメリカの動物愛護」


学生の発表「動物行政」


お互いの発表を熱心に聞く学生
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