学科ニュース

尾道刑務支所(CF尾道緑ヶ丘)を参観してきました。

2019/11/27福祉学科
福祉学科の公的扶助論Ⅱの講義において貧困問題の実際を知るために、今日最後のセーフティーネットと言われている刑事施設への参観を行いました。11月26日13時30分から16時まで学生4名、教員2名の計6名で尾道刑務支所(CF尾道緑ヶ丘)に参観してきました。
 参観内容は、1刑務官の方による尾道刑務支所の概況説明、2尾道刑務支所内部の見学、3高齢受刑者担当の刑務官、刑務官女性刑務官、ソーシャルワーカーの方々からの業務の説明と質疑応答でした。
 尾道刑務支所は明治10年に尾道警察構内監倉として出発し、明治43年には有井構外泊作業場が開設され、現在の建物は平成10年に改築完了したとのことであり、非常にきれいな建物でした。なお、昭和60年より、高齢受刑者の集禁が開始されており、日本の高齢化社会をまさに反映した施設であると言えます。実際の内部の見学では、活発に刑務作業する受刑者、高齢受刑者の歌の練習、また居室や入浴室、食堂を見学し、特に高齢受刑者への配慮について見学しました。最後にそれぞれ専門的業務を担当している方から説明と質疑の時間を設けていただきました。高齢受刑者担当の刑務官からは、高齢受刑者の入浴や生活にどのような配慮がなされているかおうかがいし、また女性刑務官からは、女性として刑事施設において働くことの意義やメリットについておうかがいしました。そしてソーシャルワーカーからは、高齢受刑者の抱える問題、特に社会復帰の困難性、特別調整について教えていただくとともに、これまでのどのようなソーシャルワーカーとしての経験やキャリアが刑事施設における業務に役立ったのか、実際のご経験をもとにご教示いただきました。
学内の講義だけではうかがい知ることのできない現場を見ることができ、非常に有益な見学であったと思います。
PAGETOP