学科ニュース

新任教員の紹介 石橋亜矢先生 「医療的ケア」担当

2021/04/19福祉学科

皆さん、はじめまして!

4月から福祉健康学部福祉学科の講師に着任いたしました石橋亜矢と申します。よろしくお願いします。本学における科目担当は、「医療的ケア」「医学一般」「こころとからだのしくみ」等です。


本学着任前は、医療現場での経験が28年あり、認定看護師として師長職を務め、緩和ケア病棟や在宅緩和ケアの立ち上げに尽力してきました。その後、教職に就き本年度で7年目を迎えます。教鞭をとる一方で、現場経験を活かした地域貢献として、認定看護師・専門看護師の仲間とチームを組み、現場スタッフ等を対象に研修も行っております。佐賀県・長崎県では、地域の看護師を対象にがん看護(ELNEC)の研修、看護学校や地域の病院・施設等では看護学生、看護師、薬剤師、理学療法士、介護・社会福祉士等を対象に緩和ケアに関連する研修、そして小中学校でも児童・生徒を対象に「命の授業」などの実践に取り組んできました。また、介護支援専門員等の資格を活かし、昨年度まで、認定審査会メンバーとして、佐世保市の福祉政策にも携わってきました。

看護師時代の石橋先生

患者様の最期を見守り看病する「看取り」の現場に長年立ち会う中で、私が最も重視していることは「チームアプローチ」です。介護や看護、福祉の多職種連携に基づくしっかりとしたチームアプローチに重点をおき、患者様に真に寄り添う「看取りケア」とは何か、研修等を通して伝え、地域福祉体制の構築に向けた教育を進めています。

自身の研究に関してですが、我が国の大きな動きとして、がん患者の増加による医療制度の変化があり、それに伴って国は在宅医療を推進しています。そのなかで、在宅における医療スタッフのストレスについて研究を行い、ストレス対処に向けた基礎資料の貢献ができればと考えています。

今後、病院・施設・在宅の現場では、介護・看護・福祉を提供する者の様々な専門性が求められます。学生の皆さんには、私の様々な経験を生かした具体的かつ実践的な知識とともに、人に真に寄り添う専門職だからこそ得られる感動を生きた言葉でお伝えし、ひいては地域貢献に努めていきたいと思っています。

着任して半月が過ぎ、大学内で印象深いのは緑豊かな木々に囲まれた明るいキャンパス。意欲と情熱を持たれている学生さん方と教職員方の姿がとても眩しく映ります。これまで、医療の世界で閉塞感を感じる真っ白な建物の中で奔走し、患者様の死に向き合ってきました。誰しも人は、大切な命を授かり、そして尽きる時が必ずきます。現場で多くの患者様との別れがありましたが、その中で目には見えない、人としての優しさや思いやりといった互いに尊重し合う気持ち(心)を教わりました。これは、はからずも本大学の理念である“心情と愛の教育”に通ずることで、学生さん一人一人との関りの中で今、私自身が最も大切にしていることでもあります。

この大学で皆さん方との新しい出会いを大切に、今ある時間を大切に精進していきたいと思います。

(追伸)

最後になりますが、九州からこの福山の地に参りましたので、地理的なことがよくわかりません。福山市でおすすめの観光スポットやグルメなどがあればぜひ教えてください。美味しいものも大好きです。仕事以外でもこの福山の地で日常生活の楽しみを増やしながら、息の長い研究者として貢献できればと思います。

皆様方からのご指導・ご鞭撻を受け賜わりますようどうぞ宜しくお願い申し上げます。


岡部学科長からのひとこと

石橋先生は、いつもほがらかで笑みを絶やさずにお話しをされます。その裏側には、多くの方の看取りに立ち会われた経験があるからではないかと、今回の自己紹介文を読んで感じました。

石橋先生には、豊富な臨床経験をもとに、チームアプローチができる福祉専門職の養成に力を発揮してくださることを期待するとともに、福山や広島の魅力をたっぷりと味わっていただきたいと思っています。ようこそ 石橋先生!

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