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【経営学科】【研究紹介】女性が活躍できる社会に向けて

2023/02/25経営学科

今回は江口圭一教授による研究の紹介です。

社会的にも女性の活躍に向けた取り組みが進んでいます。こういった動きは日本に限った話ではなく,50年以上前から世界的に重視されています。例えば,1970年代には国連において女性差別撤廃条約が採択され,わが国も批准したことで,男女雇用機会均等法(採用や雇用において男女間の差別を禁止する法律)が制定されました。最近も女性活躍推進法が制定されるなど,法律の面では女性が活躍できるための環境は整ってきているように見えます。

ところが,マスコミ等でも度々取り上げられているので皆さんもご存じのように,実際の勤続年数や役職者に占める割合,収入などを比較すると,わが国における男女間の格差は大きいままです。
こういった格差を小さくしてくためには,どうすればいいのでしょうか?

経営学や心理学の観点からは,大きく2つのアプローチがなされています。ひとつが環境要因に着目するもの,もうひとつが個人要因に着目するものです。
環境要因というのは,例えば好意的性差別(良かれと思ってやっていることが,実は性差別につながっていること)や統計的差別(統計学的に考えると差別せざるを得ないという考え方)などが指摘されています。
 また,個人要因として,伝統的性役割観(「男は外で仕事,女は家を守る」といった考え方)やインポスター症候群(「自分にはできない」といった,思い込みのようなもの)などがあります。
いずれのアプローチも一朝一夕で状況の改善につながることはありませんが,こういった研究を積み重ねていくことで,女性が今以上に活躍できる社会の実現に寄与できればと思っています。

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