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大学間教育と研究協定調印のため冨士学長がタイのプリンス・オブ・ソンクラー大学(PSU)を訪問しました
令和7年6月30日(月)に、教育と研究の協定書(MOU)の調印のためタイのプリンス・オブ・ソンクラー大学(PSU)を訪問し、PSUのNiwat Keawpradub学長と本学の冨士彰夫学長が協定書に署名しました。


写真 調印式の様子
プリンス・オブ・ソンクラー大学は、1967年に設立された最も古い歴史を持つ国立大学の一つです。
メインキャンパスはタイ南部のソンクラー県ハトヤイ市に所在していますが、タイ南部に5つのキャンパスに39の学部とカレッジ、研究所、4つの病院、40以上の研究センターと研究施設があり、学生数も3万人を超える総合大学です。
研究大学として指定されている9つの大学の1つでもあります。
福山平成大学は、2023年に科学技術振興機構(JST)の事業である「さくらサイエンスプロジェクト」に採択され、2024年2月に看護学部にPSU看護学部から9名の学生と1名の教員が訪れました。
続けて、福祉学科が同事業に採択され、PSU医学部学生7名と教員1名が本学を訪れました。
また、今年(2025)の2月には看護学部として2回目のさくらサイエンスに採択され、PSU看護学部から7名の学生と1名の教員を招待し、研修を行いました。
このように短期間に3度もPSUからの学生と教員のグループを受け入れたことから、今後さらなる同大学との交流を進めるため、大学間の教育・研究に関する協定を結ぶことになりました。
今回の訪問は、協定書調印により可能になるPSUとの共同研究や教育交流の可能性を探る目的もあり、いくつかの学部の視察および意見交換を行いました。
冨士学長の他に渡辺経営学部教授(国際交流推進委員長)とPSU看護学部との共同研究のために木宮看護学部長と岡非常勤講師(前看護学部教授)が参加しました。
最初にタイ伝統医療学部を視察しました。
タイでは伝統医療に根強い信頼があり、科学的にもその効果が証明されていることで、伝統医療学部卒業生には医師国家試験資格が与えられ、資格取得後は一般病院で医師として働くことができます。
付属病院(伝統医療専門)が置かれていて、その診察や治療室を見学しました。
写真 タイ伝統医学部
調印式後には、教養学部で行われている日本語授業を見学しました。
日本語は韓国語、マレー語、中国語の4科目から選べる、選択科目として置かれています。
見学した授業では30人程の学生たちがタイ人の教員の指導で発話を中心としたエクササイズを行っていました。日本企業で働く目的で日本語を学ぶ学生も多いということでした。

写真5 日本語授業
次に、去年11月に本学福祉学科を訪れた医学部学生たちと再会するために医学部を訪れました。
残念ながら多くの学生は授業と重なったために会うことができませんでしたが、3名の学生と先生とお会いすることができ、福祉学科の中島学科長から預かった動画を一緒に見ました。
学生たちからは福祉学科の学生との交流が本当に楽しかったこと、研修からも多くの有意義な知識を得ることができた、と話しがありました。

写真 医学部学生
会合にはまた、付属病院の看護部長及び各領域の看護師長も出席しており、看護実践の中で出てきたニーズを参考に、自分たちで作ったという実際のケアで使用する器具を紹介してくださいました。
そのうちの一つは、がん治療の化学療法の際に使用する手を冷やすグラブで、これは同大学の工学部との協力で作成したということでした。
次に訪れた看護学部では、本学に2回訪問していることもあり、参加した学生はもちろんのこと、看護学部教員のほとんどの方々が出迎えてくださいました。
木宮看護学部長と岡先生は、日本に来た学生たちと久しぶりの再会を喜び合いました。
会合では、PSUの看護学部長のLuppana先生から、福山平成大学で研修を受けた学生たちが貴重な体験をしてきたことへの感謝を述べてくださり、さらに、共同研究のテーマについていくつかの具体的な提案もしてくださいました。


写真 看護学部
次の日、7月1日(火)、冨士学長と渡辺先生は空路、プーケットに向かい、PSUプーケットキャンパスにある観光学部 (Faculty of Hospitality and Tourism) を視察しました。
会合で、観光学部長から世界的な観光地と知られるプーケットに所在するという地の利を活かして、国際的な視野で観光学を教え、基本、全ての科目を英語で教えていること、海外の多くの大学とも提携を結び、長期、中期、短期で海外の大学から学生を受け入れているなどの話がありました。
日本の大学としては、筑波大学など3校と提携を結んで、学生を受け入れているということです。
その後、学部内を案内していただき、演習用の飛行機の機内のモデルやレストラン、ホテルのモデルなどを見ることができました。
ホテルは学部の建物の1つのフロア全体に部屋があり、実際にビジネスとして運営しているということでした。

写真 観光学部
わずか2日間の訪問でしたが、PSUの様々な学部との交流の可能性があると感じることができました。
将来、研修や交流プログラムが実現して、本学の学生がPSUを訪れるという日が近いかもしれません。
プリンス・オブ・ソンクラー大学でも、ニュースで記載されました。
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